子ども叱る時、ついつい感情的なってしまいがちです。
勢いで怒鳴ってしまい、あとから反省することも多いのではないでしょうか?
感情的に怒ってしまっては、子どもの心にいい影響をあたえません。
どんな親でも一度は考えさせられる子どもの叱り方。
どんな叱り方が子どもの心に通じてくれるのでしょうか?
叱り方のポイントを紹介します。
目次
叱り方 その①
叱るときは、子どもの目を見て、短い言葉で
子どもを叱るポイントはまず、
「何を叱っているのか」
この点を子どもにしっかりと伝えることが大事です。
そのためには、子どもを止めて、
- 子どもと同じ目の高さで、じっと見つめる
- 平静に短い言葉で伝える
この2つが大事です。
例えば、ご飯の時にスプーンやフォークをくわえたままウロウロしたり、ふざけている時、まず大切なのは子どもの動きを止めることです。
走り回って騒いでいるときに、遠くから叫んでも子どもは何も聞いてくれません。
子どものそばまで行き、体をしっかり抱きしめて、そこで目をじっと見つめて伝えることが大事です。
感情的になって、怒鳴りちらしても子どもは何を叱られたのか、どうしたらいいのかさっぱりわかりません。
叱られて怖い思いをしても、
- 「何がいけなかってのか?」
- 「何で叱られたのか?」
これが伝わっていないことが多いのです。
ですから、できるだけ平静な声で(これがなかなか難しかったりしますが・・・)簡潔に「危ないから座って食べなさい。」ときっちりと伝えるのです。
叱り方 その②
大好き!が伝わるための3つのポイント
注意する時に大切なことは、次の3つです。
人格ではなく行為を叱る
ちゃんと理由を伝える
「〜してはダメ」よりも「〜してね」
① 人格ではなくて行為を叱る
大切なことは、人格ではなく行為を注意することです。
いけないのは人格ではありません。
その行為がいけないのです。
② ちゃんと理由を伝える
どうしていけないのか、その理由をしっかり伝えなければいけません。
子どもであっても、わかる言葉で理由を話せば、理解できることもありますし、納得ができれば協力をするようになるかもしれません。
「子どもなんだから、そんなことわかるわけない!」
と思わずに理由を伝えていきましょう。
そもそもルールとは、何のためにあるのでしょう?
それは相手への思いやりです。
「こんなことをしちゃダメ!」
と叱るより、
「相手が困ってしまうから、これをしてはいけないよ。」
と伝えることで、思いやりからルールを守れるように成長していくはずです。
③ 「〜してはダメ」よりも「〜してね」
私たち親は、ついつい「ダメッ!」と言ってしまいますが、
「では、どうすればいいのか。」
を伝えていません。
そうすると、今後どうすればいいのか?子どもにはわかりません。
場合によっては、
「してはダメッ!」
というより、
「・・・してほしい!」
と伝える方が、有効なことがあります。
4、5歳になってから、どうすればいいのか伝える時に、例えば
「忘れ物をしないようにするには、どうしたらいいのかな?」
と親も一緒に考えるようにすれば、もっといいかもしれません。
人から言われてやるよりも、自分で考えた答えを行動に移す方が身につく傾向があるからです。
叱り方 その③
注意を受け入れやすくする一言とは?
注意するときは、それだけに終わらずに、子どもを認める言葉を付け加えることを忘れないようにしましょう。
そうすることで、
「この人は自分のことをわかってくれているんだ!」
「自分のことを考えて言ってくれているんだ!」
と解釈して、注意を受け入れやすくなります。
「気持ち」と「行動」を区別して、「気持ち」は認めるけど「行動」はダメだよ、という意味にもなります。
叱り方 その④
「あなたは・・・」メッセージでなく、
「わたしは・・・」メッセージで
「相手にこうしてほしい、これをやめてほしい。」
と伝えたい時に、
「あなたは〇〇だ。」
と言わずに、
「私は、〇〇だ。」
と自分の気持ちを伝える方が、相手も心に響くと言われています。
相手の良い行いに対して、
「私はうれしい。」
「助かった、安心した。」
「ありがとう。」
という言葉をかけていく。
相手のよくない行動に対して、
「私は悲しい、困った。」
「心配だわ。」
「残念だわ。」
という言葉をかけていくのです。
「おまえは、なんてダメなヤツなんだ。」
と言われて逆切れして何も反省できない子どもでも、
「お母さんは悲しい。」
と言われることで、自分の行動を顧みて、反省して改めていくことがあります。
叱り方 その⑤
子どもは、言っても言っても
同じ失敗を繰り返すものです
私たちは、注意は1回だけでいいと思っています。
何度も、何度も同じことを注意していると、いいかげん嫌になってきます。
しかし子どもは、言っても言っても失敗します。
ですから、何度も何度も同じことを言わなければなりません。
親の言い方が悪いわけではありません。
子どもというのは、そういうものなのです。
「1回言ったらわかるでしょう。」
というのは大人に対しての話であり、大人でも一度の注意で自分の行動を改めるのは難しいですよね。
それを子どもに、1回の注意で改めさせるならば、相当大きなインパクトを心に与えなければ無理でしょう。
危険なことならば、多少ショックを与えてでも、言い聞かせる必要があるかもしれません。
しかし日常生活のことを1回で聞かせようと思うと、ついつい大きな声にもなり、手も出てしまいます。
そういうことが度々あると、子どもは自らルールーを守ろうとしないばかりか、常に親の顔色を伺いながら行動するようになります。
そして、もしかしたら心に大きな傷を負っているかもしれません。
子どもに言い聞かせるには、我慢が必要です。
同じことを何度も口をすっぱくして言わなけらばなりません。
そうするうちに、子どもは少しづつ成長して身についていくのです。
間違った叱り方、改めてみて!
叱り方のポイント、いくつか紹介してきました。
私たち親は、気がつかないうちに大人目線で子どもを叱ったりしています。
「自分では正しい」と思っていた叱り方も、実はまったく効き目のない叱り方をしている場合もあります。
間違った叱り方を続けていると、子どもの心を大きく傷ついしまうかもしれません。
子どもの目線に立ち、自分も子どもの気持ちを考えて、ここで紹介した「叱り方」を実践して見てください。