目次
「産後うつ」って何?
産後うつ。
あまり聞きなれないワードですか?
出産を経験した女性なら聞いたこと、経験したことがあるかもしれません。
あなたが男性なら、
「何それ?」
と思うかもしれません。
「産後うつ」とは出産後に突然訪れる精神的な病です。
出産後の女性(特に初産)は、かわいい赤ちゃんを抱きしめ大きな喜びを味わい、輝かしい子供の未来を思い浮かべ、最高潮の達成感と湧き出る泉のように希望を感じることでしょう。
もちろん、それは理想ではなく現実であり、子供を中心とした新しく温かい人生がスタートする時なのです。
しかし、次の瞬間には育児という現実が現れます。
生活スタイルの変化、約4時間間隔の授乳、睡眠不足、泣き止まない赤ちゃん、肉体的、精神的疲労などの影響で、最も愛らしい我が子がまるでモンスターに豹変したかのように錯覚してしまう精神状態に陥ることがあるようです。
人によってはこの時、心のバランスを大きく崩し、イライラしたり理由もなく涙が出たり、耐えられない恐怖を感じたりするようになります。
このような状態を産後うつと言い、産褥精神病という病気の一つです。
また産後うつは、10人に一人ががかかると言われています。
産後うつの症状とは?
産後うつの症状は、
・精神が不安定になる
・赤ちゃんを育てる自信がなくなる
・母親としての役割を果たせていないと感じ、自己嫌悪に陥る
・常に倦怠感を感じ、前向きになれない
・赤ちゃんや夫に愛情を感じなくなる
などの症状があります。
これらの感情は産褥期の女性が陥りやすい症状です。
難しいかもしれませんが産後の4週間くらいは、完璧な育児をしようと考えず、できるだけリラックして過ごすことが大切です。
「完璧にやらないと気がすまない!」
という責任感の強い女性の方が「産後うつ」の症状が表れる傾向があるようです。
産後うつの前兆をチェック!
「もしかしたら自分は産後うつかもしれない・・・。」
そう思ったら、下記のチェックポイントを参考にして下さい。
・意味もなくイライラする
・理由もなく急に悲しくなり涙がでる
・今まで好きだったことに興味がわかない
・食欲がない
・食べ過ぎる
・ファッションに興味がなくなる
・化粧をするのが面倒
・子供は可愛い、だけど育児は面倒
・人に会うこと、人とのコミュニケーションが面倒
・「すべては自分が悪い!」と感じる
・自分が大変なのに何もしない夫に怒りを感じる
・将来のことが不安だ
これらの症状にいくつか該当するようでしたら注意して下さい。
産後うつが悪化すると・・・!
育児に悩み、産後うつが原因で悲しい最悪の事件も多く起きています。
また、最悪とまでは行かなくても、
「歩道橋から飛び降りてしまおうか・・・。」
「泣き止まないから口を押さえてしまおうか・・・。」
など衝動的な行動を考えてしまうようです。
このような状態にならないよう、上記のチェック項目等を参考にして早期に発見することが大事です。
周囲の理解も重要です!
産後うつは10人に一人がかかると言われている病です。
あなたが生まれたばかりの赤ちゃんの父親でしたら、奥さんの精神的異変には注意して下さい。
私の妻も、ある日突然
「何か怖いから早く帰って来て!」
と電話がかかってきたり、会話の途中で急に泣き出したり、ネガティブな発言を多くなったりしました。
私はパニッック障害、鬱の近くを経験していたのでこれが何のサインかを察することができました。
すぐに彼女の身近な人たちに連絡をとり、
「時間があったら遊びに来て!」
「電話だけでいいから話し相手になってあげて!」
とお願いしました。
両親と同居、または里帰りをしていないと奥さんは1日の大半を赤ちゃんと二人きりの生活です。
その間には育児と家事を両立しなくてはなりません。
泣きやまない赤ちゃん、オムツの交換、家事、買い物。
男性には想像できないプレッシャーとストレスだと思います。
そんな中で会話もなく、1日のほとんどを過ごしているのです。
少しでもおしゃべりができれば、多少のストレスの解消にもなるでしょう。
周囲に協力もお願いしながら育児をしていくこと、これって結構重要だと私は感じました。
出産後の検診等で相談を!
「産後うつかも・・・・」
と気づいても、
「どこへ相談に行ったらいいのかわからい・・・!」
という方も多いようです。
出産後には、何度か産婦人科で定期検診があります。
その時に医師に相談するのもいいですし、定期検診のタイミングでなくても出産した産婦人科に相談することが良いようです。
産婦人科の方も、そのような相談は増えてきていますから安心して相談してみましょう。
また、近くにママコミュニティーのような施設があれば、積極的に利用することも良いと思います。
同じような悩みを持つママと話もできますし、カウンセラーの先生も常駐していることもあります。
きっと心の支えになると思いますよ。
また初めての出産の時には、育児書を購入してそれを参考にしようとすることが多いかもしれませんが、本に書かれていることは理想論が書かれています。
その全てを取り入れようとするのは個人差もあり無理があります。
育児書はあくまでも「参考書」という位置付けにすることがいいと思います。